2021年10月15日

映画の感想 “おらおらでひとりいぐも”

2020年 日本映画 137分
沖田修一監督 田中裕子主演 蒼井優 東出昌大
原作 若竹千佐子 芥川賞受賞作品

 既に私は原作を読んだが、詳しいストーリーは忘れている。
 大筋は、独居老婦人の日々の寂しい生活の中に、現れたり消えたりする妄想の中の愉快な仲間たち。
 その場面は、コメディータッチなのだが、決してコメディーではない。
 むしろ、ペーソスとノスタルジーが全編に漂っていた。
 いつの世も、人の晩年は哀しい。
 主人公桃子さんは、独居老人、娘は近くに住んでいてもあまり顔を見せない。孫もいる。
 息子は他県に住んでいる。なので、息子思いの桃子さんは、オレオレ詐欺に引っかかった。
 誰でも共感する老人アルアル。
 桃子は寂しさも、子供たちとの距離も、全て受け入れてしなやかに生きていく。エンドなんかはない、命の続く限りたんたんと生を消化するしかない。孤独も寂しさもみな友達にしてしまえば、毎日明るく生きていけるのだ、というメッセージがあったような、映画でした。
 田中裕子さんは今1番うまい女優さん、見応えありました。
 ただ、東出さんのキャステイング、頂けません。今や、ザ・不誠実男の異名もある彼には引っ込んでいてもらいたい、と思った次第です。
posted by hidamari at 22:04| Comment(0) | 読後感・映画の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする