2006年02月07日

冬の散歩道風景


私が好きな散歩コース.jpg※6
 晴美は、啓介がどうして自分のことにこんなに親身になってくれるのか、不思議だった。学生気分の抜けきれない服装も、肩まであるセミロングの髪を無造作になびかせているのも、化粧気のない垢抜けない顔も、晴美はどう見ても目立つ存在ではない。啓介が自分に関心があるとはとうてい思えなかった。
 中村係長に頼まれたのだろうか?
 そう考えると納得がいった。また、そう思うと中村係長がそれなりに晴美の処遇を考えている証しのようで、何となくほっとしたのだった。

 病院には、若くてはっとするように美しい、独身看護師が何人もいる。それに洗練された都会的な美人栄養士2人、薬局にはそそとした美人の薬剤師が2人いて、皆独身である。女性の晴美からみても、男性職員にとっては選り取り見取りの楽園に見える。
 その中に啓介の彼女がいるのかもしれない、と晴美はふと思った。
 社会人になって間もない晴美は、仕事をちゃんとすることが目の前の重要課題であって、他のことにはあまり興味がむかない。啓介はステキな男性には違いなかったが、いい人だなというのが、率直な感想だった。※7へ

(写真は、私が毎日歩いている散歩道。国道事務所が刈り込みをしてすっきりした街路樹。ますます空気が澄み渡ったよう)
(上記小説は、カテゴリー短編小説[茜雲]で連載中)

posted by hidamari at 16:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説〔茜雲〕 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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