2007年10月20日

小説・優しい背中

bS
 すぐに、副支社長から新支社長の紹介があった。
 柴谷は挨拶もスマートだった。特に標準語のイントネーションは、より軽快でかっこよかった。ただ、話しの中で何気に出てきた内容は厳しいものだった。
 「社員数を削減するのは、至上命令です。この業務にこの人数はいらないだろうと思う部署からは、人数を減らすことになるでしょう。余剰員は別の職場に行っていただきます。希望者がいれば、その方に行っていただきます。この職場の全ての部署が対象です。」
 人員削減のことは、前支社長から、それとなく聞かされていたことだったが、こうして就任挨拶の中で正式に、しかもさわやかに言い渡されると、誰も何も抵抗出来なかった。
 何のしがらみもない就任時にいやな事をはっきり言っておく、というのが柴谷の判断だった。
 絵里子は、自分が余剰人員になるだろうとは考えていなかった。かといって他に誰も余剰人員と思える人もいなかった。
 とにかく、柴谷とは一線を引きながら、自分の仕事はきっちり認めてもらえるようしっかり頑張るしかないと思うのだった。bTへ

(上記は〈小説・優しい背中〉で連載中)

posted by hidamari at 22:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説・優しい背中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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