2007年10月26日

小説・優しい背中

bV
 翌週の金曜日には、会社全体の歓迎会が開かれた。
 支社長の他に、営業社員2人が他支社と入れ替わっていたので、主賓3人の宴会だった。
 柴谷は社員1人1人を廻り、フランクさをアピールしていた。絵里子には、家族関係など笑顔で聞いていった。そんな柴谷を、絵里子は案外いい支社長なのかもしれないと思った。それでも、自分にはあまり関係ない人、と思おうとした。
 その日も9時前にはお開きになった。絵里子は二次会に行くこともなく、早々に自宅へ帰った。
 5月連休明け、絵里子はほっとしていた。絵里子は仕事が好きなのだ。会社の活気が好きなのかもしれない。社員は一種の家族のような気がしている。久しぶりに社員と会うのは、家族に会うように心がウキウキした。
 いつものように朝の掃除が終わり、熱いお茶をすすっていた。
 斜光の中に柴谷が映し出された。
 「おはようございます」絵里子は元気よく挨拶をした。
 「おはようございます」柴谷は返礼してくれる。そしてそのまま絵里子の前を通り過ぎて支社長室へ、通常はそうである。ところが、その朝、柴谷はすーっと恵理子の机に近づいてきたのである。bWへ

(上記は〈小説・優しい背中〉で連載中)

posted by hidamari at 23:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説・優しい背中 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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