2008年04月01日

 ある年度末風景
 3月31日の午後5時過ぎ
 市役所の前が騒然としている
 それは拍手喝采の
 華やいだ賑々しさ
 いったい何ごとかしらん

 しばらくすると
 庁舎の中から着飾った紳士淑女が
 ぞくぞくと出てくる 出てくる
 
 紳士はシャキッとしたスーツ姿
 淑女は豪華な訪問着姿
 花嫁花婿でないことは確か
 そんなに若くはないが決して老人ではない
 どの顔も晴々として若々しい
 1人1人が大きな花束をかかえている
 
 その光景はまるで
 ふかしたばかりの海亀のこどもたちが
 いっせいに大海に帰っていくよう
 庁舎の前にはお迎えのバスが留まっていた
 これから龍宮城へでも行くのかしらん
 次々にバスに吸い込まれていった

 今日は市退職者の最後の日なのだ
 玄関でお別れのセレモニーがあり
 これからホテルで送別慰労会でもあるのだろう
 きっと配偶者にとっても感無量の日
 美しい和服姿の淑女は奥様方だったのかも
 
 満開の桜の花の下で 
 別世界のような幸せな人たちを
 垣間見てしまったわたし
 願わくばその幸せ
 ちょっぴり分けて欲しい
 
 
  
posted by hidamari at 11:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩歌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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