2008年06月19日

小説・目障りな女

bW
 百合子に対して奈緒が身を細くする必要は何もないと分かっているのに、今まで極力百合子と顔を合わせるのを避けていた。
 いやでも夫と彼女の関係を想像してしまい、気分が滅入ってしまうからだ。
 しかし、総務課には経費の請求をするため、2日に1回は行かなければならなかった。
 奈緒はそんな時、百合子以外の社員と接触して用事を済ませるようにした。それも何か不自然で、奈緒にとって窮屈なことだった。
 それなのに、当の百合子は涼しい顔をしている。
 それは奈緒をより苛立たせることだった。
 正也との不倫がばれているとは露ほども思ってないのだろう。
 そうでなければこんなに堂々としていられる訳がなかった。
 例えばれていないと思っているとしても、普通の女性なら、良心の呵責に絶えかねて、奈緒の前でこんなに堂々と振る舞えるはずはないはずだ。百合子はいったい奈緒のことをどう思っているのか。
 奈緒は自分の事を侮辱されているとしか思えなかった。
 化粧室で目を合わせた時、はっきりそれを自覚した。
 このまま黙っている訳にはいかなかった。bXへ

(上記小説は、カテゴリー、短編小説・つぶらなひとみ[目障りな女]で連載中)

posted by hidamari at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 短編小説・つぶらなひとみ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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