2008年06月21日

小説・目障りな女

bX
 奈緒は意を決した。
 その日、奈緒は土曜出勤だった。社員は殆んど店頭や外勤で事務所には奈緒1人残っていた。
 総務課は土曜日は休日である。百合子は自宅にいるはずだ。
午前中は業務に追われた。
 午後になるのを待って、奈緒はおもむろに受話器を取った。
 百合子とは、今までに1度も、会話どころか挨拶さえしたことはない。しかし、彼女だって奈緒のことを他の誰より意識しているはずである。
 電話口にでたのは、紛れもなく百合子の声だった。
 「もしもし山本百合子さんですよね。わたし津山ですけど」
 「あー、ハイ…」
 一瞬事態が把握できないのか、反射的にそうなったのか、はしゃいでいる時と同じようなテンションの高いはっきりした声だった。
 「突然電話したのは、あなたに言っておきたいことがあるので…」
 奈緒は努めて冷静に話し始めた。bP0へ

(上記小説は、カテゴリー、短編小説・つぶらなひとみ[目障りな女]で連載中)

posted by hidamari at 23:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 短編小説・つぶらなひとみ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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