2008年08月14日

小説・間口

bX
 「すみません、ちょっと調べものがあったので…」
 「ああーそう、いや午後から教授会の資料を綴じようと思ってね。資料がちょっと多いのでここに広げようかと」
 「私、手伝います」
 「頼むよ、昼休みが終ったらすぐ始めるから」
 「あ、はい、分かりました」
 「ところで、調べものって…、それマンションのチラシ?マンション、探してるの?」
  本間は、陸が見ているチラシを覗き込んだ。
 「ええー、いいのがあったから思い切って買っちゃおうかと思って」
 陸は、素直に答えた。
 「そうー、あわてない方がいいよ、じっくり時間をかけて選ばないと。おいそれと決めない方がいいのじゃないか?買うとなるといろいろな面から見ていかないとね。僕も当ってあげるよ」
 「ええっ!本当ですか?よろしくお願いします」
 陸は、本間の申し出が素直に嬉しかった。この際、有り難く、相談に乗ってもらおうと思った。
 彼は、信頼おける上司。親切な世話焼きおじさん。後でそれなりのお礼をすれば済むこと。痩せ我慢して1人であれこれ悩むより、どれだけ心丈夫なことだろう。
 陸は、自分に納得させていた。bP0へ

(上記小説は、カテゴリー{短編小説・つぶらなひとみ}の中の、小説・間口で連載中)

posted by hidamari at 22:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 短編小説・つぶらなひとみ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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