2008年09月21日

小説・間口

23
 陸は、大林とこんなことになるとは、想像だにしていなかったので、今彼と付き合っていることがほんとうに信じられない。
 しかも大林は、知れば知るほど、ますますかっこよかった。
 ただ、不思議だったのは、家族があって、仕事も順調で、何の不満もなさそうなのに、何で陸みたいな女に言い寄ってきたのかということだった。100歩譲って、彼にたまたま浮気したい気持があったとしても、もっと若い綺麗な女性が他にいたのではないか。
 そう考えると、この恋は、淡雪のようにすぐに消えて無くなりそうで、陸はいつも不安だった。
 そんなこともあって、一時は別れようと決心した本間とも、誘いがあれば断れないでいたのである。不思議と両方同じ日に誘われることはなかった。それは2人とも1ヵ月に1〜2回しか、誘ってくれなかったこともある。
 陸は仕事が終ると、たいてい1人ぼっちで過ごした。
 男がいない時は、何でもなかった1人暮らしが、彼が出来たことにより、それがとても辛いものになっているのを感ぜずにはいられかった。24へ

(上記小説は、カテゴリー{短編小説・つぶらなひとみ}の中の、小説・間口で連載中)

posted by hidamari at 23:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 短編小説・つぶらなひとみ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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