2009年05月05日

 寂しい季節
 秋には秋が1番寂しいと思った
 西の空の夕焼を眺めて
 ハラハラ舞い散る落ち葉を眺めて
 すっかり丸裸になった枯れ木を眺めて
 秋は寂しい
 早く冬がくればいいと思った

 冬には冬が1番寂しいと思った
 色のない荒涼とした休耕田を眺めて
 目の覚めるような辺り一面の銀世界を眺めて
 突き抜けるように澄んだ空気の高い空を眺めて
 冬は寂しい
 早く春がくればいいと思った

 春には春が1番寂しいと思った
 ヒラヒラと次から次に散ってしまう桜を眺めて
 花の香りに誘われて舞い飛ぶ華麗な蝶を眺めて
 ランドセルが歩いているような新一年生の姿を眺めて
 春は寂しい
 早く夏がくればいいと思った

 夏には夏が1番寂しいと思った
 人が消えうせたかと思うほど静かな炎天下の街中を眺めて
 シャワーのように降りかかる蝉の声を聞いて
 大きなひまわりがカッと開いてりりしく咲いているのを眺めて
 夏は寂しい
 早く秋がくればいいと思った

 結局私は年中寂しいのだ
 何を見ても何を聞いても寂しいだけ
 寂しいというサングラスをかけているのだ
 心が満たされないわたしに
 永久に楽しい季節はこない
 
posted by hidamari at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩歌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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