2010年08月10日

夢小説・子取り鬼

bR
 私はあかず先生の顔ばかり見ていました。
 すると先生は急に笛をピーと吹きました。
 私に気が付いたのでしょうか。
 いいえ、そうではありません。
 「よーし、ここまで、5分休憩する」と大きな声で言いました。
 生徒たちが「ワアーイ」と言いながらドオーと私の方に寄ってきました。
 窓が床の方にあるので、そこを目がけてきたのです。
 絶体絶命です。
 と、思いきや、
 「あれ!カメ!カメがいるぞ」
 「うそ!ホントだ。カメだ」
 「カメだ、これミドリガメだよ。まだ子供かな」
 カメだ、カメだと生徒たちが口々に言うのです。
 私に気がつかないばかりか、そのカメどこにいるのよ、と私は思いました。
 ところが、不思議なことに、どうみても、生徒たちはいっせいに私を見ているのです。
 その時、1人の男の子がヒョイと私を手のひらに載せるではありませんか。
 えっ!小さな子供が私を手のひらに載せるなんて!
 それはびっくりしました。
 先生が近寄ってきました。
 私はドキドキしました。
 だって私は先生にポーッとなっていましたから。
 「皆、どうしたんだい?」
 「先生、ここにカメがいました。ミドリガメでしょう?これ」
 「どれどれ、… そうみたいだね。どうしたんだろう、こんなところに居るなんてありえないよ」
 いったい、私の身に何が起きているのでしょうか。
 何が何だかさっぱり分かりませんが、ただ頭の中に黒い不気味な霧がモクモク立ち上っているのを感じていたのです。bSへ

 (カテゴリー〈夢小説・子取り鬼〉に連載)

posted by hidamari at 15:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 夢小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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