2010年08月25日

ミニミニ小説・牡丹

bX
 フランス語を全く話せない自分が助手の役目が出来るはずがない。
 アサミは素直に言うしかないと思った。
 翌日、アサミは教授室へ出向き、そのことを言った。
 すると城ノ内は「フランス語?そんなの話せなくて大丈夫。英語が少し出来れば有難いけど。どうなの?」と言った。
 幸か不幸かアサミは英会話教室へ3年通ったこともあり、日常会話くらいは話すことが出来た。
「仕事のことは本当に心配いらない。僕が頼む雑務をしてもらうだけだから。行ってもらえるね」と、今度は少し強い口調で言った。
 アサミは命令だと理解した。
 「分かりました。よろしくお願いします」と言ってすごすごと退室するしかなかった。
 それから1ヵ月本の編集は急ピッチで進み、見事に完成した。
 後は出版社と城ノ内の間で校正が何度か交わされ、秋には出版されることになった。
  城ノ内とアサミは7月10日成田空港からパリへ向かった。bP0へ

(カテゴリー〈短編小説・つぶらなひとみ〉に連載)

posted by hidamari at 22:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 短編小説・つぶらなひとみ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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