2010年09月09日

ミニミニ小説・牡丹

bP0
 パリへ着いてからの城ノ内は、日本に居る時とは別人のように、アサミに対してフレンドリーだった。
 城ノ内の変貌に多少驚いたが、外国で仕事をするという不安で胸が潰れそうだったアサミは、それは嬉しいことだった。
 パリ美術大学の男性事務員が空港まで迎えにきていた。
 城ノ内とは面識があるのか、2人はしばらく談笑していたが、その後その男性事務員はテキパキと車を手配して、城ノ内とアサミをホテルまで案内すると、そそくさと帰っていった。
 ホテルはエッフェル塔のすぐ側にあった。
 セーヌ川も歩いて行ける範囲だと男性事務員が教えてくれた。
 ホテルはいかにもフランス風の重厚な建物で思っていた以上にりっぱだった。
 ボーイが、城ノ内を6階、アサミを5階の部屋にそれぞれ案内した。
 その2つの部屋をそれぞれ10日間、既に借り上げてあった。
 ホテルから大学までは地下鉄で通うと城ノ内は言った。
 そして「講義がある時は、常に行動を共にするから、君は何も心配しなくていいよ。後はケイタイで連絡とれるし、休日のことも大学の職員に、君のこと観光案内してもらうように頼んであるから」と、言った。そして10日分の日当として、1万ユーロをアサミに渡した。
 部屋にはインターネットの設備や衛星放送が見られるテレビも完備していた。
 ホテルの中にも、美容院や飲食店、食料品店、ブディック等一通りの施設が整っていた。
 とりあえず、ホテル暮らしは快適に送れそうだとアサミは思った。bP1へ
(カテゴリー〈短編小説・つぶらなひとみ〉に連載)

posted by hidamari at 21:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 短編小説・つぶらなひとみ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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