2010年09月12日

ミニミニ小説・牡丹

bP1
 その日アサミは疲れと時差ボケで、外に出る状態ではなかった。
 城ノ内は、「夕方には帰ってくる、それから一緒に夕食をしよう、それまでゆっくりしていて」と言って、1人で大学へ出かけていった。
 アサミはとりあえず荷物を取り出し、備え付けの収納庫に収め、シャワーを浴びベッドに横になった。
 なかなか寝付くことが出来ずうつらうつらしているうちに、いつの間にか眠っていたようだ。
 ケイタイが鳴った。
 城ノ内からだった。
 「今から大学を出てホテルへ君を迎えにいく。大学の職員と一緒にディナーに行くから、30分後にロビーで待っていて」という電話だった。
 アサミのパリでの第1日目は、ディナーから始まったのである。
 パリの夏の夕方はとても心地よかった。
 陽は沈みかけていたが、まだまだ真っ青な高い空はとてつもなく美しくそこにエッフェル塔がそびえる様は、これぞパリそのものだった。アサミはそこはかとない幸せの風が吹き抜けていくのを実感した。bP2へ

 (カテゴリー〈短編小説・つぶらなひとみ〉に連載)

posted by hidamari at 22:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 短編小説・つぶらなひとみ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック