2010年11月04日

夢小説・猫学校

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 昼間のその路地は、どこにでもある薄暗くて湿気の多い辛気臭い通りだった。
 今まで私が見向きもしなかったはずだ。
 しかし、今日は違った。
 いったい昼間の学校はどんなたたずまいをしているのか、見てみたかった。
 ずんずん進んでいくと、汚いブロック塀に突き当たった。
 よく見ると、横の方に錆びた柵の扉が半開きなっていた。
 おそるおそる中に入った。
 あちこちにペンペン草が生えているだけの、ただの空き地だった。
 以前にはきっと家が建っていたのだろう、セメントが覗いている箇所もあった。
 昨夜確かに、広間でダンスをした洋館は、影も形もなかった。
 これはどういうことだと不思議に思ったが、次第に私の頭の中で、事態が消化されていった。
 夜になると、また昨晩のようにちゃんと学校の建物が現れ、講義を聞き、舞踏会が催されることは間違いなかった。私にはそうなる確信があった。
       了
(カテゴリー夢小説・猫学校)

posted by hidamari at 19:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 夢小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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