2011年02月04日

夢小説・再会

bP
 緑子は39歳、会社員である。 家族と一緒に暮らしている。
 家族は両親とこれまた独身の42歳の姉碧(あおい)の4人である。
 緑子は、結婚もせず、いつの間にか39歳になっている自分が信じられないでいる。
 毎日悪い夢を見ているような気がしてならないのだ。
 25歳くらいまではそれなりに濃い人生を送っていたような気がするが、その後はたんたんとした生活だったせいか、あっという間に過ぎ去った。
 精神的には未だ25歳くらいなのに、鏡の中の姿は確かに40歳のおばさんであることに、いいようのない恐怖と不安が押し寄せてくる。

 緑子は子供の頃から両親に可愛がられて育った。
 両親の愛は、娘が成人して恋愛した時、怒りに変わった。
 緑子が結婚したいと連れてきた男性は、とうてい眼鏡にかなうものではなかったからだ。
 その相手は、こともあろうに近所では知らない人がいない曰くつきの男性だった。
 緑子の両親ならずとも、娘の相手として許される存在ではなかった。
 譲治は、どこの誰だか分からない男が父親の、しかも青い目をした私生児だったのである。
 母親は赤ん坊の譲治を祖母の元に置いて、新たに結婚し、去っていった。
 緑子と譲治は近所同士の幼な友だちだったが、大人になって、真剣な愛へと発展させていた。
 譲治は、緑子と結婚どころか付き合いさえ遮断された時、おもいあまって密かに自殺を図った。
 それは幸いに未遂に終わった。
 そのあと故郷を後にして東京へと旅立っていった。
 緑子21歳、譲治20歳の時であった。bQへ

(カテゴリー夢小説で連載)

posted by hidamari at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 夢小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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