2011年07月28日

映画の感想 (ガス燈)

 1944年 アメリカ映画
 監督 ジョージ・キューカー  主役 イングリッド・バーグマン シャルル・ボワイエ ジョセフ・コットン

 1870年、アリスという富豪のオペラ歌手が何者かに殺害されたものの、犯人は逮捕されず迷宮入りになっている事件が発端にある。
 主人公のポーラはアリスの姪で、唯一の遺産相続人である。
 親代わりだったアリスが亡くなって、ポーラはロンドンにあるその大きな屋敷に居たたまれず、イタリアに留学して歌手を目指す。10年後、彼女は運命の男性に会い、恋に落ちる。
 ここまで観た時点では普通の恋愛ものかと思った。

 ポーラは、歌のレッスンなど身に入らず、そのピアニスト、グレゴリーと結婚する。そして、彼に先導されるがまま、忌まわしいロンドンの自宅に戻る。
 その時点から、私にもやっと、これはサスペンスドラマだということが分かった。グレゴリーが遺産目当てに仕組んでいる罠だということは分かっているので、ポーラがやすやすとその罠にはまっていく姿に、ドキドキ、イライラさせられるが、これが映画というものだろう。
 いつ、どこで救いの紳士が現われるのか、いっときも早くグレゴリーの仮面を剥して、極悪事を暴いてやりたい一心で、固唾をのんで観てしまった。
 ポーラは、グレゴリーによって、精神を病んでいる風に仕立てられ、マインドコントロールされる。 日本のサスペンスドラマでも、この手のストーリーはよくある。もしかしたら、原点はこのガス燈にあるのかも、と思った。
 バーグマンは、知的な美しさだった。最初の画面でいきなり映し出された、ポーラの少女時代の横顔が、モノクロ映画とは思えぬインパクトで迫ってきた。輝くばかりの美しさだったから。
 グレゴリーが、叔母殺しの犯人だと分かった時の、バーグマンの迫真の演技は素晴らしかった。
 アカデミー主演女優賞を貰ったことは、言うまでもない。

posted by hidamari at 23:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 読後感・映画の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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