2011年12月05日

ミニミニ小説・ステテコbU

bU
 みどりは夫のことが気にかかっていたが、携帯電話も固定電話も通じなくなっていては、どうしようもなかった。
 夫も、どこか知らない家で世話になっているかもしれないと思った。
 明日になり雨が止めば何か連絡があるだろう。
 雨は止みそうになかった。
 娘2人のために、みどりは自分と侵入者2人のいる居間に、1枚敷布団を敷いてやっていた。2人は寝転がっていたが、そのうちに眠ってしまった。
 「子供部屋に敷布団を持っていきますから、そこでお2人は寝てください」と、みどりは侵入者に告げた。
 「こんな時ですから、敷布団1枚でいいですよね。タオルケットは2枚用意します」と言った。
 「すみません。私だけそちらに移ります。彼女はここで寝させてください」と男性が、申し訳なさそうに言った。
 女性は戸惑っていたが、
 「私には布団は必要ないです。ここにそのまま横になりますから」と、言った。
 みどりは、男性に対して、「こんな非常時に体裁ぶるのはよして」と思った。なんでそんなことにこだわるのだろうかと、かえって不思議だった。
 「どうぞ、いいようにしてください」と言って、子供部屋に敷き布団とタオルケットを運んだ。
 ロウソクと懐中電灯の中で、侵入者と気まずい一夜を過ごした。
 男性はしっかり眠ったようだったが、みどりと女性は話しこそしなかったが、殆ど眠れない夜を過ごした。
 とはいえ、さすがに朝方になって2人は揃ってまどろんでいた。bVへ
(カテゴリー〈短編小説・つぶらなひとみ〉に連載

posted by hidamari at 22:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 短編小説・つぶらなひとみ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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