2014年08月21日

読後感“約束の海”

 山崎豊子著  2014年 新潮社

 山崎豊子さんの遺作として話題になったので、図書館に予約を入れていたのがこのほど順番が回ってきた。
 いつものとおり内容は全く分からず、予備知識もなく読み始めた。
 海上自衛隊潜水艦の乗組員の話しだった。
 頭から潜水艦の専門用語がたくさん出てきて、私には全く興味なく、チンプンカンプン、どんどん斜め読みして進んでいった。
 どうやら、1988年に起きた「なだしお事件」がモデルだな、ということが分かった。
 この事件は私には記憶に新しく感じるが、もう26年も経っているのだ。
 当時、新聞やテレビの報道を見て、事故の原因は遊漁船にもあるが、救助を怠った潜水艦側が悪いと、私なりに判断したように覚えている。
 今回この本を読んでもどっちに非があったかよく分からないが、分かったことは、その時の事故の様子や、いきさつがしっかりと見えてきたことである。きっとこれは真実なのだろう。
 山崎さんは常に戦争はあってはならないというポリシーを持っておられる。
 ただ、「守るだけの力を持ってはいけないという考えには同調できない」、としておられる。
 すなわち、戦争をしないための軍隊は必要なのかも、という考えの持ち主だったのでは。
 もし生きておられたら、集団的自衛権には賛成だったのだろうか。
 日本人として、現在の自衛隊の存在は有難い。
 今まさに、広島では身を粉にして災害復旧に当たっている自衛隊員がいる。なくてはならない存在である。
 しかし、集団的自衛権が発動されれば、有事の時は、武器を持って戦地に赴く訳で…、その時は、必ず遺書を残していくのだそうだ。怖い話である。
 この本には2部3部があるそうで…。
 少なくとも、このタイトル「約束の海」は、内容に一致していない。2部3部に出てくるのかなあ。
 今回の内容は、海上自衛隊及び防衛省内の序列に渦巻く出世欲。
 しかし中には国の防衛を真剣に考える崇高な人もいるだろう。
 自衛隊員もいろいろな人がいる。
 真剣に国の安全を守るためになっている人。
 潜水艦が好きでなっている人。
 飛行機が好きでなっている人。
 身体を動かすことが好きでなっている人。
 なりゆきで何となくなっている人。
 多分、山崎さんは、戦争をしないように日本国を導いていくような崇高な海上自衛官の物語を書きたかったのではなかろうか。
 でも、私にはちょっと難し過ぎて、今のところ2部3部を読む気はしない。
posted by hidamari at 22:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 読後感・映画の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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