2015年12月24日

読後感“家族という病”

 下重暁子著  2015年3月発行  幻冬舎
 
 下重さんが作家という認識は私にはあまりなかった。
 今回この本を読もうという気になったのは、「徹子の部屋」に下重さんが出演された折、話題になっていたことと、この本がベストセラーになっているということを知ったからである。
 ウイキペディアで調べると、彼女にはたくさんの著書があることにびっくり。
 そこで、ちゃんとした作家なんだと認識した次第である。
 「家族という病」というタイトルにも興味があった。
 で、図書館に予約を入れた次第である。
 読後感だが、まずこの本のジャンルは何だろう、と考えた。
 エッセイか評論か…
 評論というには、あまりにも論理性がないのでおそらくエッセイなのだろう。
 要するに、下重さんは家族というものをあまりにも型にはめようとして、うまくいかず、仕方なく投げ出してしまい、あげくの果てに病気になってしまったという話しなのだ。
 家族の形は千差万別、もし著者が無名だったら取り上げるべき内容の本ではない。ただ、下重さんの家族だから読者は興味を持ったに過ぎない。まあ、タレントさんの道楽本というレベルのものだった。
 内容だが、下重さんが家族を疎まれるのは、おそらく幼少の頃、家族にあまり愛されておられなかったのではなかろうか。大事にされると、愛されるのとは違う。小児結核にかかり、隔離された生活をされたり、近寄りがたい父親の存在だったり、彼女の人間形成の過程に問題があったように思えてならない。だから、彼女に同情はしても、共感するところは、残念ながらなかった。
 つい先ごろ読んだ、寂聴さんの「わかれ」という本に、少しがっかりしたのだが、今回この下重さんの本に比べると、寂聴さんは改めて次元が違うハイレベルな作家なんだと思ったことだった。
posted by hidamari at 21:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 読後感・映画の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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