2017年06月22日

読後感 “騎士団長殺し第2部”

 村上春樹著  2017年 新潮社

 第1部を読了した時、さして続きが気になった訳ではない。
 第2部があるなら、読まないわけいかないでしょう、という強迫観念でしかなかった。
 読み始めたら虜になって止められない、という感じではない。
 むしろ、物語の中にどうしても入り込めない、決しておもしろくないというのではない。
 ぼちぼち、休み休み読まないと、身が持たないというような、長い長い小説なのだ。
 いつものように、途中からは、最後の章から後戻りしながら読んだ。
 で、早々に主人公私が、(離婚届けはまだ出されていなかった)別れた嫁と寄りを戻し、しかも自分の分身であると思われる子供まで授かり、幸せを取り戻すというハッピーエンドを知ってしまった。
 でも、この小説は主人公のありふれた結婚生活の顛末話しという、単純なものではもちろんない。
 著者は何を言いたいのか、私なりに考えてみた。
 「騎士団長殺し」は、絵のタイトル、その絵の中の人物が現実の世界に現れて、主人公や彼の周りの人たちとも関わっていくという、幻想の世界・・・
 その中で、過去の悲惨な歴史や、戦争体験者のトラウマを伝えたかったのでは。
 最終的には、東北の震災まで心は及び、家族とは、親子とは、絆とは、までに発展したのではなかろうか。
 この本、すぐに海外にも訳されて発売されるという。
 こんなに分かりにくい小説が、いかに訳され、いかに理解されるのか。
 不思議なのは、むしろ、海外に人気があるという。
 北野映画が海外にも理解されるというのは分かるが、村上文学が海外に人気があるというのが、私には今一分からない。
 ちなみに私には、ずしりと心に重く届いた小説だった。
posted by hidamari at 22:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 読後感・映画の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック