2019年06月17日

読後感 “孤独という道づれ”

 岸恵子著  2019年5月発行  幻冬舎

 図書館で借りて読もうと思っていたこの新刊を、姉が貸してくれた。
 岸恵子さんの本は前に「わりなき恋」を読んだ。 これは純然たる小説だった。 内容もレアなものだった。 だから面白かった。
 今回のこの本は、エッセイで、今ブームのシニア世代女性の、自分史というか、生き様というか、晩年における自分アピールみたいなベタな内容だった かな・・・
 彼女は有名な女優さん、「君の名は」の映画を皮切りにずっとリアルタイムで見てきた世代の私。 本の内容も概ね知っている事柄だった。
 ただ今回、彼女の偽らざる心の中を垣間見た気はした。
 人の一生は人夫々に違う。 幸せの尺度も人夫々に違う。 しかし言えるのは、晩年は皆一様に切なくて孤独なのだということ。
 そしてそれは、自分が晩年にならなければ分からないこと。
 私もただいま晩年真最中、でも私はあまり孤独の自覚はない。
 夫が健在だからかもしれない。
 岸恵子さんは、老いの恐怖と孤独を感じておられるようだ。
 恐れながら、私の場合は、今、死という恐怖しかない。
 未来に映るのは、真っ暗闇に沈む深い沼なのだ。
 だから私は未来を思い浮かべることはしない。
 今、孤独なんて言っておれない。
 今日をいかに元気で楽しく生きるか、しか考えないことにしている。
 この本を読んでの感想だが、どんなに華やかな人生を送った人でも、晩年は皆同じように哀れで悲しいものだということ。
 「花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」
 小野小町
posted by hidamari at 22:22| Comment(0) | 読後感・映画の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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