2020年02月14日

読後感 “寂聴97歳の遺言”

 2019年 朝日新聞出版  瀬戸内寂聴著

 姉が貸してくれた本
 寂聴さんの本は瀬戸内晴美さん時代の「女徳」が、私にとっては印象的である。
 当時の寂聴さんは、自信家でアグレッシブな女性だったような。同じ女性としてとても受け入れることが出来ない、真似できない生き方をしておられる方だと思っていた。
 でも小説自体は、そんな生活を覗き見するようなワクワク感があり、面白かった記憶がある。
 今回この本を読んで改めて感じたことは、人間は年齢を重ねて行く中で、顔もスタイルも変わっていくように、人格も変わるんだな、ということだった。
 著者の場合、自由奔放な作家生活から僧侶へと、極端に違う世界に入られた訳で、その時の彼女の心情は、確かに自由奔放の生活が嫌で終わらせたかったのだろう。
 でも、今回この本を読んで思ったことは、彼女はそんな作家生活が嫌で出家されたのではなく、瀬戸内晴美をジ・エンドにして、新たに、違う人生を歩みたかったのではないのか。
 思うに、彼女は1度リセットして、再度生まれ変わり、2度目の人生を生きておられる贅沢な女性だということである。
 出家されてからの彼女は、優しくて、慈愛にみちていて、お茶目で、明るくて、真の仏様になられたのだ。
 この本を読んで、つくづく感じたことだった。
 実はこの本を読むまでは、失礼ながら形だけの僧侶なのではと疑っていた。
 97歳の今まで、こんなにお元気で明るく、お参りする信者の方々から信頼されているのが、何よりの証拠だと思った。
 きっと、仏さまが彼女を信頼して見守っておられるのだろう。
 彼女の教えで印象に残った仏教用語
 「忘己利他(もうこりた)――自分を忘れて他人のために尽くす」
 いまひとつは、「人間は優しさが一番――人に優しくされれば、自分も優しくなれる」ということ、かな。
 この本、今後の私の人生に多いに役にたちそうです。
posted by hidamari at 22:19| Comment(0) | 読後感・映画の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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