2021年07月29日

読後感 “ダーリンの進化論”

高嶋ちさ子著 2021年 小学館発行

 著者の本業はバイオリニスト、もちろん作家ではない。これって本人の直筆なのか、話した内容をライターさんが編集されたのか。
 本人の直筆なら、ほんとうに健筆だなあ、と思った。
 内容が4コマ漫画を読むようにスラスラと読め、しかもユーモラスである。
 家族8人を、それぞれ軸にすれば、それぞれのストーリーが8冊は書けるとおっしゃっている。ぜひ書いてもらいたい。
 一般家庭にも、それなりのドラマがある。
 幸せなことばかりではない、悩み事や辛いこともあるだろう。
 高嶋家も例外ではないが、彼女の家族は全員底抜けに明るい。
 天性のものか、培われた人格の問題か分からないが、こんな考え方、生き方が出来ればいいなあ、と心から羨ましく思った。
 ただ彼女がこんなに自分に自信があるのは、ゆるぎないバイオリニストとしての地位とその実力が、根底にあるからだろう。
 もちろんそれは、彼女の並々ならぬ努力とお母上の導きがあったからこそだと、この本を読んで納得したことだった。
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2021年07月08日

読後感 “老いの福袋”

 2021年 樋口恵子著 中央公論新社
 
 今年88才になられた著者は、かって、介護保険の発足に尽力されていた。その頃、彼女の講演会に行ったことがある。
 彼女自身が今高齢になられ、その介護保険の適用を受けておられる。それに対しては自負しておられるとは思うが、今、ご自身が老いに直面し、日々衰えていく身体に右往左往しておられることに、時の流れを感じる。
 昔、描いておられた老いの生活、果たして思っておられた通りの世界なのか、聞いてみたい気もする。
 リスペクトするのは、彼女が今もなお社会貢献をしておられること。
 
 頭の良い人悪い人、器量の良い人悪い人、お金持ちの人貧乏の人、に区別なく老いは訪れる。
 でも、老いの受け止め方には、確かに格差があるみたい。
 「ころばぬ先の知恵88」の読後感としては、
 老いるショック・老年よ財布を抱け・じじばば食堂・すべての道はローバへ通ず、等の語呂合わせ語録かな。
 その中で、「じじばば食堂」の提案はいいかも。
 近くにあったら、参加したいし、利用もしたい、と思ったことだった。
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2021年06月22日

読後感 “疼く人”

 2021年 松井久子著 中央公論新社

 この本を知ったのは、新聞の話題の本紹介欄だった。
 著者のコメント欄に、上野千鶴子さんの勧めで初めて書いた小説とあった。ちょっと前に「徹子の部屋」で上野千鶴子さんが登場されていたのを見た。その時私は、彼女の著書「在宅ひとり死のススメ」を、読みたいと思い、図書館で借りようと目論んでいたところだった。
 なのに、それより先に、しかも、本は図書館で借りるもので、自分では買わないと決めていたのに、即、アマゾンで買った本である。
 届いてすぐ読み始めた。さすがに、家事もあるし、その日に読了することはしなかったが、2日目には読了した。
 感想としては、まず、読みやすかった。そして、見識高い老齢の女性が、ポルノまがいの小説をここまで書くのは、何の目的があるのだろう、ということだった。内容は、ノーマルなことではない。むしろアブノーマルなことばかり。
 著者の、映画監督、脚本家としてのクオリティーの高い過去の作品は、全て社会派ドラマだった。
 なので、そのギャップに驚いた。
 ストーリー性は殆んどない。
 単に高齢女性の性愛の打ち明け話を、白日の下に晒しただけのものだった。
 強いていうなら、女性の「老い」と「性の多様性」を紐どく、有識な女性がホンネで書いた、老女の性を目覚めさせるための本だったということ。
 男性が読んだら、引くのでは。
 私が共感したのは、夫婦に性愛は成立しないのは普遍的なものなので、婚外恋愛は有りかな、ということだった。
 でも、これは今の時代許されないこと。
 結婚後の性行為は生殖を促す義務的なもの。それ以外は望まないし、それでも十分みな幸せなのだ。
 それは当たり前のことで、特に女性は、何の不満も持たず、一生を終える。
 もし、アブノーマルを望むなら、独り身で、誰にも迷惑をかけない自信がある人に限られるのでは。
 そんなことを感じた、ショッキングな本でした。
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2021年05月14日

朝ドラ“おちょやん”最終回

 私はリアルタイムでラジオ番組「お父さんはお人よし」を聴いていた。
 夜8時、多分月曜日だったと思う、その日はお風呂を早く済ませ、ラジオにかじりついて聞いていた。
 子供だった私は、アチャコさんと浪花千栄子さんは本当の夫婦だと思っていた。それほど意気が合っていた。
 後で2人は夫婦ではなく、浪花千栄子さんの夫は渋谷天外さんだと知った。
 その頃彼女は既に天外さんとは離婚しておられ、辛い人生を送っておられたのだ。
 その後、浪花千栄子さんは、オロナイン軟膏のCMをTVでも長くやっておられた。私は、今でもオロナインを愛用している。皮膚のお薬として万能だと思っている。和服姿の彼女の笑顔は忘れることはない。
 さて、ドラマだが、人生って不思議だなあと思った。
 あんなに嫌っていた継母との絆で、春子という娘が出来た。それが彼女の生きがいになる。
 生涯独りぼっちだと諦めていた千代さんに、血縁の娘と親子になることが出来た。
 そのことで、優しい気持ちが蘇り、一平さんを許すことが出来たのかなあ?
 何はともあれ、ハッピーエンドでよかった。
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2021年04月22日

今日の朝ドラ “おちょやん”

 朝から泣いた。
 千代さんのやり場のない怒りや悲しみは、傍からはどうやっても慰められるものではない。
 辛うじて一緒になって悔しがってくれる寛治が居てくれてよかった〜。
 それでも、千代には一生この深い傷は癒えることはないだろう。
 この先どうなるのだろう、と気にかかり、渋谷天外さんの立志伝を調べたら、不倫相手と結婚し、2人の子供を育てあげ、奥さんは94歳まで生きられたとか。
 ちなみに、浪花千栄子さんは、66才で亡くなっている。
 お千代さんは、最後まで、心の中では矛を収めることは出来なかったのではなかろうか。
 我が夫に「お千代さんがあまりにも可哀そう過ぎる」と言うと、お千代さんにもそうなる要素があったのではないか、という意外な意見だった。
 男の論理はそうなんだ、と改めて絶望した。
 現実は現実だから、胸のモヤモヤは消えない。
 それにしても、杉咲花さんの演技は素晴らしい。
 田中裕子さん以来の、大物女優到来と思っている次第である。
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2021年04月17日

NHKドラマ “70歳 初めて生みます”

 たまたま行きついたテレビ画面に、このドラマが放映されていた。
 ドラマといえば、朝ドラと大河ドラマ以外、最近観たことはない。
 若い時面白いと思っていたものが、今では何を観ても興味が湧かないのだ。
 何でだろうと考えてみたら、設定が全て若い世代の人中心のドラマだからなのだ。
 ところが、その時流れていたドラマの場面は、竹下景子さん演じる70歳の夕子さんが初妊娠して、69歳の夫朝一さんに告白するというショッキングなものだった。
 俄然興味が湧きいろいろ調べてみたら、原作が漫画で、2020年NHKBSドラマで全8話既に放映されたものが、今回地上波で全3話に収縮されているものだった。
 あり得ない超高齢出産の話し、漫画チックでありながら、妙にリアリティーがあって、笑ったり、泣いたり、感動してしまった。
 で、全3話録画して観た次第である。
 常々孫が欲しいと思っている私は、ある時孫が生まれた夢をみた。
 夢の中で出産シーンはなかった。童話桃太郎の話しのように、急に夫と私の間に女の赤ちゃんが出現したのだ。
 考えると夢とはいえ、私に子供ができたのだから、孫ではないよね、でも端から孫だと信じたのは、70才では子供はできないという固定観念があったからだろう。
 創作というものは何でも出来るんだね。
 バーチャルの世界とはいえ、竹下さん、小日向さんの演技は自然だった。もしかしたら将来こんなことも実現するんではないかと思ってしまった。
 でも、育て上げるのは難しいよね。
 ぜひ、続きが観たいです。
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2021年02月08日

大河 “麒麟がくる” 最終回

 初回から最終回まで欠かさず観たが、全て録画で、リアルタイムで観たのは、昨夜が初めて。
 待ちきれなかった。
 「本能寺の変」は、歴史的にも有名で、大河でも何度も見ているのだが、ここまでに至る光秀と信長の関係がこれほど、リアルに描かれた作品は今回の「麒麟がくる」が初めてだった。まあ、光秀が主役だったので。
 最初の出会いから2人が夫々に出世していく過程は、私が知らないことばかりだった。
 そこに、秀吉や家康が時々登場してはいたが、信長は、誰より光秀を信頼し、リスペクトしていたように感じた。
 光秀も信長に一生尽くすつもりだったのだろう。
 ところが、目指す世界は一緒でも、2人は人間の質が違った。
 伝えられている「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」というのが、信長。
 今でいう、パワハラ、モラハラ。
 これではトップは務まらない。
 光秀には慈悲があった。
 反逆者が光秀と分かった時、信長は驚いたが「是非に及ばず」と言った。
 はたして光秀を恨んで死んでいったのだろうか?
 信長役の染谷将太、最初は、私の知らない役者さんだったし、力不足かな、と思ったが、終わってみると、適役だったなとしみじみ思った。
 これまで信長を演じた役者さんを、たくさん見てきたが、もしかしたら1番似合っていたかも。
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2021年01月13日

映画 “記憶にございません”

 ここ2~3日で、「人生の特等席」「ゴッドファーザーV」「記憶にございません」と、録画していた3本の映画をたて続けに観た。
 残念なのは、「パラサイト」が放映されたのを知らなかったこと。
 こんなに早くテレビに登場するとは思ってなかったので、番組表見落としてしまった〜。
 今回の映画感想は

 「記憶にございません」
 2019年日本映画
 監督 三谷幸喜
 配役 中井貴一 ディーン・フジオカ 石田ゆり子 小池栄子

 日本の政界のタブーをネタにして、記憶喪失の総理が、政界を浄化させていくという、どたばたコメディー。
 三谷幸喜独特の切り口で、総理が記憶喪失している間の出来事は、抱腹絶倒の面白さだった。
 後半、記憶喪失が治ってからの出来事は、まとも過ぎて全く笑えなかった。
 コメディーは前半で終わったかな。
 元総理、安倍さんも見られたとか、どうお感じになられたのだろうか。
 頭に石をぶつけて、まともな思考になるなら、誰か石をぶつけて欲しい。
 1番同感したのは、総理が、中学で習う公民で、政治の基本の基本を学ぶところ。
 例えば三権分立とか。
 今の政治家は議員になったらまず、公民を学習して欲しい。
 そうすれば、議員の仕事は、人と会って会食すること、なんて真顔で言えるはずはないでしょう。
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2020年12月30日

海外ドラマ “トルコ版・マザー”

 日本版「マザー」のリメイクドラマ、85話を今日全て観終わった。
 日本版では、松雪泰子×芦田愛菜の名演技だったとか。残念ながら私は観ていない。
 トルコ版では名前は知らないがオスマン帝国に出ていた美人女優さんと子役の名演技が素晴らしかった。
 内容は、多様な母親群像を描く中で、育児放棄だったり、虐待だったり、血の繋がらない親子の絆だったり、名乗ることのできない親の真実の愛だったり、盛りだくさんのストーリーだった。
 登場人物が、1人を除いて概ね良い人ばかりだったのは、少し違和感があった。
 解せないのは、ゼイネブのために、養母と夫が亡くなったこと。
 そして1番哀れだったのが、子供の実母シューレ、彼女がそんなに悪い人とは思わない。ただ母親としては失格だった。でも最後の最後、子供を守るために悪夫を自分の手で殺した。あっぱれだった。
 服役後、成長した2人の子供と、新たな親交が出来ればいいなあ。ゼイネブとうっかりさんのように。
 感想としては、何はともあれ、午後2時30分にテレビの前に座り、録画もしたが、毎日息をのんで観て楽しんだこと。
 生きる糧になったほどです。
 おもしろかった〜
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2020年12月02日

朝ドラ “おちょやん”

 今週から始まった「おちょやん」、最初から衝撃的だった。
 主人公の武井千代のモデルは、女優浪花千栄子さん。
 彼女は明治40年生〜昭和48年(66歳)没、なので、私は彼女がラジオ、映画、テレビで活躍しておられる姿を、リアルタイムで知っている。
 今回さっそく彼女の立志伝を読んだ。
 驚いた。こんな壮絶な人生を送っておられたとは。
 にこやかで優しそうで、それでいて毅然としておられた姿からは、想像できなかったなあ。
 何より幼少の頃の極貧さ、小学校に2カ月しか行かれず、大人になっても漢字が分からなかったということ。
 私の亡き母は大正4年生まれだが、県立女学校を卒業している。しかも親元を離れて寄宿舎に入って。実家には婆やさんが居たという環境だった。
 母と概ね同じ時代の戦前、戦中、戦後に、こんな波乱万丈な人生を駆け抜けた浪花千栄子さん、ドラマにならない訳がない。
 谷あり、山ありを繰り返し、長い(?)人生の最後に、巨万の富を得た。
 亡くなられたのが何と66歳、現在の私よりうんと若い。
 ドラマだが、あんな劣悪な環境からあそこまで出世するには、今後、どんなスピードで駆け抜けて行かれるのだろう。
 今の時代、20年〜30年引きこもっている人もいると聞く。
 もったいない、努力して走り続ければ、いつかは物になるかもしれないのに。
 今週から始った「おちょやん」を観て、つくづく思うのは、生い立ちを諦めず、一生懸命頑張れば、おのずと道は開けるんだなあ、ということ。
 もちろん、モデルが浪花千栄子さんで、彼女の立志伝を知ったからだけど。
 なにはともあれ、今後の彼女にエールを送りたい。
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2020年10月14日

朝ドラ 今日の“エール”

 今日の「エール」は衝撃的な展開だった。
 慰問先のビルマで再会した恩師藤堂先生とその部下の兵士たちが、全員敵の銃撃によって戦死したのだ。
 居合わせた古山は、藤堂の手引きで身を隠し、かろうじて助かる。
 藤堂は部下を助けるために身を挺したため銃撃され、古山の腕の中で命を絶つ。
 これはあくまでフィクションなので、こんなことは現実ではあり得ないと思い、でも、念のため、グーグルで古関裕而と戦争で検索してみた。
 確かに慰問先に恩師はいないし、まして戦死等していない。
 しかし、似たような悲惨な戦場を、古関裕而は目の当たりにしていた。
 そして、慰問先で母の危篤を知るも、すぐの帰還は叶わず、死に目には合えなかったとあった。

 今後、古山の戦争に対する曲作りの思いが変わるのは必然だろう。
 というか、自責の念に駆られるのでは。
 戦時中、絶対軍歌を作らない作曲家もいたなか、古山は軍歌を作り、結果的には若者を悲惨な戦場へ送っていたのだ。
 「何も知らなかった。ごめんなさい。ごめんなさい」と、泣き叫ぶ古山。
 私も泣いた。
 内地にいる国民は何も知らされてなかったのだ。
 今の政府も、この時代の政府と、何ら変わっていないのでは。
 国民の知らないところで、大事なことがどんどん決められていくようで、恐い。
 政府も、国会議員も、過去にこんな悲惨なことがあったんだと、改めて知ってほしい。
 できれば、この朝ドラ、観て欲しい。
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2020年09月06日

NHKドラマ “太陽の子”

 2020年 制作NHK 
 出演者 柳楽優弥 有村架純 三浦春馬

 第二次大戦末期、京都大学物理学研究室では海軍から密命を受け、新型爆弾を発明すべく勤しんでいた学生たちがいたことを、製作者は世に知らしめたかったのではないか。
 内容は概ねあるある戦時下の若者たちの物語。
 広島に原爆が投下されてから、特攻が出撃したのは事実なのか、俄かに信じられないこともあって、涙することもなかった。
 そして今なぜこの手のドラマが発表されたのか、製作者の意図が知りたい。
 ただ、三浦春馬さんが、今、この世におられないことが、悲しい。
 彼はなぜ大切な命を無駄にしたのか。
 彼の未来は洋々だったとしか思えないのに。
 何をそんなに絶望していたのだろう。
 せめて、理由を教えて欲しかった。
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2020年09月03日

読後感 “一人称単数”

 村上春樹著 2020.7 文藝春秋発行

 2018〜2019に文学界に掲載された短編を結集し、この本を出版するにあたり新たに「一人称単数」という短編を書き下ろし、それが本のタイトルになっている。
 このタイトルが気にかかり、末章の「一人称単数」から読み始めた。
 何のことはない文字通り、話し手が自分自身、いわゆる著者ということなのだ。
 で、最初から読み始めた。
 著者の青春時代の回顧録みたいな。
 それは正に村上ワールドで、ノルウェイの森と同じ匂いがした。
 「品川猿の告白」は、著者自身の話ではないが、著者が実際に体験したことを、登場人物を猿に置き換えて、描いてあるんじゃないかと思った。
 村上ワールドのお決まりは、現実と幻想の混合、これが、何か物語の品格を上げ、読み手を煙に巻いてしまう。
 読後感としては、何が何だかよく分からないが、ひょっとしたら何か奥深いものがあるのかもしれない、でも私にはわからない。
 いつものことながら、消化不良で終わった。
 なので、明日にはもう内容は忘れるだろう。
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2020年08月10日

映画“この世界の片隅に” 

 2016年 日本アニメ映画
 監督 片淵須直  原作こうの史代
 登場人物 細谷佳正 のん

 この映画が上映された年、話題になり、賞もたくさん獲得した。
 世界にも配信され、反戦映画として有名になったが、アニメにあまり興味がない私は、観ようなんて思っていなかった。
 この頃、テレビで放映されていたので、只ならと録画していた。
 で、感想だが、同じ反戦ものでも、「火垂るの墓」は涙なしでは観られなかったが、これはほんわかと心が温まるものだった。
 それは主人公が19歳、既に大人であったこと、舞台が呉という軍港だったにも関わらず、主人公すずをとりまく優しい人達のせいだっただろう。
 すずは、優しい思いやりのある若いお嫁さんである。
 戦時中でも、くったくなく暮らしていた。しかし、徐々に戦争が激化し、呉は空襲の集中攻撃を受ける。
 そこで、可愛がっていた義姉の娘を亡くし、すず自身も右手を失くす。
 しかも実家のある広島では兄は戦死し、原爆により母親も亡くなる。
 さすがにめげるすずだったが、終戦の日、無条件降伏したことに、怒り、取り乱す。
 これは、私には意外なことだった。
 でも、犠牲を強いられた当事者としては、やはりなっとくいかなかったのだろう。
 戦後、平常心を取り戻したすず、夫の周作との縁を改めて考えて大事にしようと決心する。
 戦時下、戦後における、若妻のたんたんとした生き方に、ほんわかとした温もりと、その中で時々見せるたくましさに、なにか感動した。
 小津安二郎監督の「東京物語」の世界を思い起こさせるものだった。
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2020年06月29日

映画 “若草物語”

1949年 アメリカ映画  原作小説 ルイーザ・メイ・オルコット
監督 マーヴィン・ルロイ
キャスト  ジューン・アリソン  マーガレット・オブライエン 
      エリザベス・テイラー  ジャネット・リー

 今、日本で封切されている「ストーリー・オブ・マイライフ」がテレビや新聞等で紹介されている。期せずして、BS映画で1949年版の「若草物語」が近ごろ放映された。
 これは、過去何度となく放映されたので、その都度観ていると思うが、この時代のこの手の映画が大好きな私、またまた観た次第である。
 「風と共に去りぬ」も大好きな映画である。この頃黒人差別問題で、「風と共に去りぬ」が、悪者になっている。今まで何の違和感もなかったが、なるほど、黒人の使用人は差別されていたっけ。
 アメリカの黒人はずっとそのことを悲しんでいたんだなと、初めて思い知らされたのである。
 さて、「若草物語」には、黒人の使用人は出てこない。
 150年程前の、アメリカの中流家庭で暮らす4姉妹が、楽しい時も、悲しい時も、悩む時も、明るく、仲良く、しなやかに暮らす1年間の生活のドラマである。
 そこに黒人の使用人がいないのは、父親が黒人奴隷解放に従事していた牧師さんだったからだろう。
 同じ南北戦争の戦時下でありながら、「若草物語」は、戦争中とは思えない明るさがある。
 これはやはり両親の教育なのだろう。
 物語は、従軍牧師として出征していた父親が無事帰還したところで終わる。
 原作は、作家希望の次女ジョー、 ということは、私小説かなあ。
 物語には続きがあるみたい。
 今の「ストーリー・オブ・マイライフ」もぜひ、観たいと思っている。
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2020年06月23日

朝ドラ 今日の “エール”

 今日は、裕一の幼なじみ佐藤久志の生い立ちを、紐どいたものだった。
 村野鉄男を加えて、後に福島の3羽ガラスと言われ、それぞれが逸材になる。
 佐藤久志のモデルは伊藤久男ということ。
 さっそくウエブサイトの立志伝をチェックした。
 ドラマは創作ではあるが、史実通りのところも多々ある。
 佐藤久志役は山崎育三郎がやっていて、ハンサムという設定。
 今日期せずして、NHKの歌コンで、若かりし頃の伊藤久男、古関裕而、菊田一夫が共にいる写真が紹介された。
 伊藤久男氏、額面通り、とてもハンサムだった。
 後年の彼が「イヨマンテの夜」を熱唱している録画も出た。すごい声量だった。
 今夜は、細川たかしさんが、それを熱唱された。これもまた圧巻だった。
 今夜のうたコンは、さだまさしさんやその他の人も素晴らしかったし、久しぶりに見応えがあった。
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2020年06月06日

読後感 “大河の一滴”

 著者 五木寛之  1998年 幻冬舎出版

 この本、私は初刊の1998年に購入し、読了している。
 最近話題になり再発行されたとか。
 大体タイトルで中身は想像できるが、私は内容を全く覚えていなかった。
 で、本棚から引っ張り出して再読した次第である。
 初刊の年もベストセラーになったので、ミーハーな私はネームだけでゲットしたはず。
 今回再読しても、内容はやはりベタな話ばかりの随筆集である。でも当時はバブル崩壊後の人々の混乱した心を癒すため、覚めた目で諭すものだったと受けとめた。
 この時、私自身がそんなにダメージを感じていなかったこともあり、それほど感動しなかったのかも。
 むしろ、今のコロナ禍の時代にこそ、心にフイットした・・・かな。
 人は生かされている以上、自他の命を尊厳して、苦しくても明るく生き延び、そして命つきたら、誰もが寂しく死んでいく。  
 命を全うするには、それは苦難の連続の大河の一滴であることは、間違いない。
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2020年05月26日

大河ドラマ “麒麟がくる”

 始まりも撮り直しがあって、大分遅れて放映され、ここにきて収録出来てないということで、5月いっぱいで放映はお休みになるとのこと。
 楽しみがまたひとつなくなる。
 今回、明智光秀像をここまで見てきて思ったことは、あの室町時代の戦国時代にあって、彼ほど常識的で人間味溢れる武将はあまりいなかったのではないかということ。
 斎藤道三や織田信長、これから出てくる秀吉、家康、誰をみても癖のある極端な人たちばかり。
 その中にあって、彼は、いつもナチュラルで冷静である。情もあり、絆も大事にしそう。
 それがなぜ、主としてあがめ、尊敬もしていただろう信長を裏切ることになるのか、この先どんな展開になるのか、多いに興味があるし、ぜひ見届けたい。
 今回、幼馴染でよき相談相手になってやっていた高正を裏切って、道三に付いたのか。 それは、叔父の意志を重んじたこともあるが、自身も道三をより尊敬していたからではないのだろうか。
 ここまで見てきて、私に見えてきた光秀像は、彼は自分の出世を求めて行動するのではなくて、あくまで自分の心の声に従って行動する人だったのでは、ということ。
 その心の声は、正義と慈愛ではなかっただろうか。
 ちょっと良く見過ぎるかなあ。
 でも、周りの誰からも信頼されているし、愛されているし、嫌だなあと思うところが見当たらないもの。
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2020年04月22日

朝ドラ “エール”

 現在の閉塞した世の中は、後世の歴史に残ることだろう。
 その時代に居合わせる不幸を感じる。
 先に逝った父、母は悲惨な戦争の時代を生きた。
 ふと、その時代、彼らは楽しみを持っていたのだろうか、と思いを馳せる。
 今日は受講していたスポーツ健康教室から、今年度の教室は閉講、という連絡があった。
 休講から閉講へ、厳しい現実が下された。
 そんな中、私が唯一楽しみにしているのは、朝ドラを観ること。
 ただ心配なことがある。
 今放映されているのは、撮り溜めてあるものらしい。
 現在は、収録をストップしているという。
 となると、いつまで撮り溜めがもつのだろう。
 収録が3蜜になるのは、間違いない。
 接触制限が解除される日は、何時になるのだろうか。
 もしかして、これより先ドラマはお休み、続きは放映未定、ということに・・・?
 今、私はそれが気になって仕方がない。
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2020年03月14日

今週の朝ドラ “スカーレット”

 神山清子さんの立志伝をウエブサイトでリサーチしていたので、息子の武志が白血病で亡くなることは予想していた。
 いつの世も、どんな人も、人生で1番辛いことは子供に先立たれることだ。
 朝のドラマが、アンハッピーエンドで終わるのは、出来れば避けて欲しいと願っていた。
 どんなに辛くても、悲しいことがあっても、生きて元気でさえいれば、いつかはきっと良い人生に巡り合える日がくるという望みがある。
 それが武志にはもうないのだ。
 残されたのは余命3〜5年という短い時間。
 本人はもとより、家族が絶望のどん底に落とされる。
 不治の病とはなんとむごいものだろう。
 今も世界中で不治の病と闘っている人たちがいる。
 喜美子も武志と一緒に病と闘うことを決意する。
 武志は日常の生活を送りたいという。
 悲しすぎる。切なすぎる。
 短い余命でも、出来れば何も知らないで、元気なままぽっくりいくのが、いいなあ。
 作者の優しさなのか、ここにきて父親が頻繁に登場して、家族の絆を温めていることには、ホッとさせられる。
 せめてもの救いです。
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